SAS/GRAPHでは、ほとんどの場合、変換テーブルはIBM動作環境で使用されます。グラフィックコマンドはIBM動作環境からEBCDIC表記で送信され、ASCII表記で非同期グラフィックデバイスにアクセスする必要があるため、変換テーブルが必要になります。具体的には、SAS/GRAPHはこれらのデバイス用にASCII表記で内部的にコマンドストリームを作成します。しかし、コマンドをEBCDIC表記に変換してから、デバイスへの転送を行う通信ソフトウェアに渡す必要があります。SAS/GRAPHは、内部的に変換テーブルを使用して、ASCIIからEBCDICへの初期変換を行います。通信ソフトウェアは、コマンドストリームを再変換してASCII表記に戻してから、グラフィックデバイスにアクセスします。
変換テーブルは、動作環境に固有です。多くの場合、デフォルトの変換テーブルであるSASGTAB0か、SASが提供するいずれかのグラフィック変換テーブルをそのまま使用できます。ただし、これらのテーブルでは正しく変換できないものがある場合、PROC
TRANTABを使用して独自の変換テーブルを作成できます。SASGTAB0テーブルは、英語(U.S.)以外の言語の文字が検出される場合に正しく変換できないことがあります。
SAS/GRAPHに代替変換テーブルを指定するには、GOPTIONSステートメントでTRANTAB=オプションを使用するか、デバイスエントリのTRANTABデバイスパラメータを変更します。たとえば、次のGOPTIONSステートメントではGTABTCAMグラフィック変換テーブルを指定しています。
goptions trantab=gtabtcam;
SAS/GRAPHで使用される変換テーブルは、デバイス-動作環境間 変換および動作環境-デバイス間変換の両方を実行します。したがって、変換テーブルは512バイトで構成され、最初の256バイトはデバイス-動作環境間変換(IBMメインフレームでのASCIIからEBCDIC)に、次の256バイトは動作環境-デバイス間変換(IBMメインフレームでのEBCDICからASCII)に使用されます。PROC
TRANTABでは、デバイス-動作環境間変換の変換テーブルの領域はテーブル1と見なされ、動作環境-デバイス間変換の領域はテーブル2と見なされます。ASCII変換テーブル(SAS提供の変換テーブル)のリストについては、
変換テーブルの表示を参照してください。テーブルの両方の領域が出力されています。
IBMメインフレーム以外の動作環境では、変換テーブルを使用してドライバが作成したデータストリーム内の特定の文字を変換できます。たとえば、ドライバによって通常データストリーム内に縦棒が生成される場合、その縦棒のかわりに別の文字を生成するには、縦棒を別の文字に変換する変換テーブルを作成できます。
SAS/GRAPHは、キーボードで生成されたコードを指定された文字にマッピングする場合、および文字コードをグラフィック出力デバイスで要求されるコードにマッピングする場合に、キーマップおよびデバイスマップも使用します。これらのマップはSAS/GRAPHに固有です。詳細については、SASテクニカルサポートにお問い合わせください。