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LIBNAMEステートメント

SASライブラリへのライブラリ参照名(ショートカット名)の関連付けや関連付けの取り消し、1つまたはすべてのライブラリ参照名の関連付けの取り消しを実行します。また、SASライブラリの属性のリスト、SASライブラリの連結やSASカタログの連結を実行します。

該当要素: 任意の場所
カテゴリ: データアクセス
制限事項: SASがロックダウン状態にある場合、ロックダウンパスリストに含まれていないファイルに関しては、LIBNAMEステートメントを使用できません。詳細については、XisError: No pubcode in link data found for lrconを参照してください。
参照項目: LIBNAMEステートメントXisError: No pubcode in link data found for hostwinXisError: No pubcode in link data found for hostunx、およびXisError: No pubcode in link data found for hosto390

構文

形式1:

形式2:

形式3:

LIBNAME libref LIST | _ALL_ LIST;

形式4:

引数

libref

SASファイルを格納する集約記憶域のショートカット名またはニックネームを指定します。新しいライブ参照名を割り当てるときは、任意のSAS名を指定します。SASライブラリからファイル参照名の関連付けを取り消したり、属性を出力する場合は、割り当て済みのライブラリ参照名を指定します。

範囲 1から8バイト
ヒント ライブラリ参照名とSASライブラリの関連付けは、SASセッション終了まで維持されるか、または他のLIBNAMEステートメントで関連付けの変更や関連付けの取り消しを実行するまで維持されます。

'SAS-library'

SASライブラリの物理名を指定する必要があります。物理名には動作環境で判別できる名前を指定します。物理名は一重引用符または二重引用符で囲みます。

動作環境 ファイルの物理名を指定する方法の詳細については、各動作環境向けのSASドキュメントを参照してください。

library-specification

2つ以上のSASライブラリを指定します。物理名で指定したライブラリ、すでにライブラリ参照名を割り当て済みのライブラリ、またはこの2つを組み合わせたライブラリが対象になります。各ライブラリをブランクまたはカンマで区切ってから、リスト全体を丸かっこで囲みます。

'SAS-library'

SASライブラリの物理名を引用符で囲んで指定します。

libref (ライブラリ参照名)

割り当て済みのライブラリ参照名の名前を指定します。

制限事項 ライブラリを連結するときは、エンジンまたは動作環境に固有のオプションは指定できません。
参照項目 ライブラリ連結のルール
SASライブラリの論理的連結

engine

エンジンの名前を指定します。

ヒント 通常、SASではライブラリ内のファイルへのアクセスに使用する適切なエンジンを自動的に検出します。デフォルトエンジン以外のエンジンを使用して新しいライブラリを作成する場合、この自動選択を無効にできます。
参照項目 有効なエンジンのリストについては、各動作環境向けのSASドキュメントを参照してください。詳細な背景説明については、XisError: No pubcode in link data found for lrconを参照してください。

CLEAR

現在割り当てられている1つまたは複数のライブラリ参照名の関連付けを取り消します。

ヒント 1つのライブラリ参照名の関連付けを取り消すには、librefを指定します。現在割り当てられているライブラリ参照名の関連付けをすべて取り消すには、_ALL_を指定します。

_ALL_

現在割り当てられているすべてのライブラリ参照名に対して、CLEAR引数またはLIST引数を適用するように指定します。

LIST

1つまたは複数のSASライブラリの属性をSASログに書き込みます。

ヒント 1つのSASライブラリの属性をリストするには、libref を指定します。現在のセッションにあるライブラリ参照名を含むすべてのSASライブラリの属性をリストするには、_ALL_を指定します。

LIBNAMEオプション

ACCESS=READONLY|TEMP

READONLY

SASライブラリ全体に読み取り専用属性を割り当てます。このライブラリ内のデータセットを開いて、情報の更新や新しい情報の書き込みを行うことができなくなります。

TEMP

SASライブラリを一時作業ライブラリとして扱う場合に指定します。つまり、システムは、CPUサイクルを消費して、TEMPライブラリにあるファイルが破損しないようにしません。

ヒント データが修復可能な場合にのみ、リソースを節約するためにACCESS=TEMPを使用します。
動作環境 動作環境によっては、ACCESS=オプションに類似した機能を持つ、LIBNAMEステートメントオプションがサポートされます。各動作環境向けのSASドキュメントを参照してください。

AUTHADMIN= YES | NO

メタデータが破損や欠損または正しい構成でないメタデータ連結ライブラリにも管理者がアクセスできるように指定できます。

デフォルト NO
制限事項 このLIBNAMEオプションはメタデータ連結ライブラリの管理者のみが使用できます。
操作 管理者がLIBNAMEステートメントでAUTHADMIN=YESを指定する際にターゲットデータのパスワードを知っている場合、管理者は明示的にパスワードを入力することにより、データにアクセスできます。
メタデータ連結ライブラリのパスワードを提供する追加の方法として、管理者はLIBNAMEステートメントにAUTHPW=オプションを指定するかどうかを選べます。その提供されたパスワードは、その後の要求で使用できます。
AUTHADMIN=YESの使用は管理者が正しく関連付けられていないロケーションとメタデータの情報を修正できるようにするが目的です。LIBNAMEステートメントの発行ユーザーが不整合を修正できる管理者権限を保持しているようにするには、ユーザーがAUTHLIBプロシジャステートメントを実行するのに必要な同等権限を持ち、なおかつデータセットのアクセス時にメタデータ連結データパスワードを提供しなければならないようにします。
ヒント AUTHLIB REPAIRステートメントはプリプロダクション版です。AUTHLIB REPAIRアクションを実行する際にはAUTHADMIN=YESを使用することをお勧めします。その他の状況ではAUTHADMIN=YESは使用しないでください。
参照項目 AUTHPW=password
メタデータ連結ライブラリ
SAS Guide to Metadata-Bound Libraries
Base SASプロシジャガイドのPROC AUTHLIB

AUTHALTER=alter-password

次の両方の状況が存在する場合、ALTERパスワードはデータアクセス要求のみに使用すると指定します。

  • 要求で参照されているLIBNAMEステートメントでAUTHADMIN=YESが指定されている。
  • ターゲットメタデータ連結データセットまたはライブラリの正しいパスワードが不明または不正である。
要件 このオプションを有効にするには、AUTHADMINオプションがYESに設定されていなければなりません。
操作 3つのパスワード(ALTER、READ、そしてWRITE)が同じ場合、AUTHALTER=オプションをAUTHPW=オプションと同じように使用することができます。
参照項目 SAS Guide to Metadata-Bound Libraries

AUTHPW=password

次の両方の状況が存在する場合、パスワードはデータアクセス要求のみに使用すると指定します。

  • 要求で参照されている、または不正なLIBNAMEステートメントでAUTHADMIN=YESが指定されている。
  • ターゲットメタデータ連結ライブラリの正しいパスワードが不明である。
要件 このオプションを有効にするには、AUTHADMINオプションがYESに設定されていなければなりません。しかし、AUTHAMDIN=YESの使用にはAUTHPWの使用が必須ではありません。LIBNAMEステートメントではメタデータ連結ライブラリのパスワードの指定は必須ではありません。
操作 メタデータ連結ライブラリが2個または3個のユニークなパスワードを持っている場合、 AUTHPW=オプションを使用するのではなく、各パスワードを適切にAUTHALTER=、AUTHREAD=、そしてAUTHWRITE=オプションで指定しなければなりません。
3つのパスワード(ALTER、READ、そしてWRITE)が同じで、かつSAS言語でALTER=が使える内容である場合、AUTHALTER=オプションをAUTHPW=オプションと同じように使用することができます。
ヒント AUTHPWパスワードが参照されている保護ライブラリオブジェクトのパスワードと一致しない場合、エラーが発生します。
参照項目 SAS Guide to Metadata-Bound Libraries

AUTHREAD=read-password

次の両方の状況が存在する場合、READパスワードはデータアクセス要求のみに使用すると指定します。

  • 要求で参照されているLIBNAMEステートメントでAUTHADMIN=YESが指定されている。
  • ターゲットメタデータ連結ライブラリの正しいパスワードが不明または不正である。
要件 このオプションを有効にするには、AUTHADMINオプションがYESに設定されていなければなりません。
参照項目 SAS Guide to Metadata-Bound Libraries

AUTHWRITE=write-password

パスワードの入力なしにライブラリに書き込みできないようにメタデータ連結ライブラリにWRITEパスワードを設定します。

要件 このオプションを有効にするには、AUTHADMINオプションがYESに設定されていなければなりません。
参照項目 SAS Guide to Metadata-Bound Libraries

COMPRESS=NO | YES | CHAR | BINARY

SASライブラリの出力SASデータセットにあるオブザベーションの圧縮を制御します。

NO

新しく作成するSASデータセット内のオブザベーションを圧縮しないように指定します(固定長レコード)。

YES | CHAR

RLE (Run Length Encoding)を使用して、新しく作成するSASデータセット内のオブザベーションを圧縮するように指定します(可変長レコード)。RLEでは、連続する文字の繰り返し(ブランクを含む)を2バイトまたは3バイト形式に減らすことによって、オブザベーションを圧縮します。

ヒント この圧縮アルゴリズムは文字データに対して使用します。

BINARY

RDC(Ross Data Compression)を使用して、新しく作成するSASデータセット内のオブザベーションを圧縮するように指定します(可変長レコード)。RDCでは、ランレングスエンコーディングとスライディングウィンドウ圧縮を結合して、ファイルが圧縮されます。

ヒント この方式は、中サイズから大サイズ(数百バイトまたはそれ以上)のバイナリデータ(数値変数)のブロックを圧縮する場合に有効です。圧縮機能では一度に1レコードのみが処理されるので、効率的な圧縮には、レコード長が数百バイトまたはそれ以上である必要があります。
操作 COPYプロシジャの場合、デフォルト値CLONEは、COMPRESS=オプションに指定した値ではなく、入力データセットの圧縮属性を出力データセットに対して使用します。CLONEおよびNOCLONEの詳細については、DATASETSプロシジャのXisError: No pubcode in link data found for procを参照してください。SAS/SHAREまたはSAS/CONNECTを使用している場合は、この相互作用は適用されません。

CVPBYTES=bytes

トランスコードが必要なSASデータファイルを処理する時に、文字変数の長さの拡張に使用するバイト数を指定します。

参照項目 XisError: No pubcode in link data found for nlsref

CVPENGINE|CVPENG=engine

トランスコードが必要なSASデータファイルを処理するために使用するエンジンを指定します。

参照項目 XisError: No pubcode in link data found for nlsref

CVPMULTIPLIER|CVPMULT=multiplier

トランスコードが必要なSASデータファイルを処理するときに、文字変数の長さの拡張に使用する乗数値を指定します。

参照項目 XisError: No pubcode in link data found for nlsref

EXTENDOBSCOUNTER=YES | NO

SASライブラリの出力SASデータファイル内の最大オブザベーション数を拡張するかどうかを指定します。

YES

新しく作成されたSASデータファイルに、32ビット長の制限を超えてオブザベーションをカウントする拡張ファイル形式をリクエストします。32ビット長整数を使用してオブザベーション数を格納する動作環境用に作成されたSASデータファイルであっても、カウンタに関しては64ビットファイルと同じように動作します。これがデフォルトの設定です。

制限事項 拡張オブザベーションカウントで作成したSASデータファイルは、SAS9.3より前のリリースとは互換性がありません。
BASE Engineでのみ使用してください。
EXTENDOBSCOUNTER=YESは、オブザベーション数を32ビット長整数として格納する内部データ形式を持つ、出力SASデータセットファイルにのみ有効です。EXTENDOBSCOUNTER=YESは、64ビット長整数のSASデータファイルでは無視されます。動作環境とEXTENDOBSCOUNTER=YESを指定する場合に適切なOUTREP=の値の一覧表については、XisError: No pubcode in link data found for lrconを参照してください。
拡張したオブザベーション数の属性は新しいファイルに継承することはできません。新規のファイルを拡張オブザベーションカウント属性なしで作成した場合、そのファイルにはEXTENDOBSCOUNTER=NOを指定してください。詳細については、XisError: No pubcode in link data found for lrconを参照してください。
参照項目 XisError: No pubcode in link data found for lrcon

NO

動作環境の長整数のサイズから、新しく作成されたSASデータファイル内のオブザベーションの最大数を設定するように指定します。32ビット長整数の動作環境では、オブザベーションの最大数は231–1、または約20億(2,147,483,647)になります。64ビット長整数の動作環境では、オブザベーションの最大数は263–1、または約920京になります。

別名 EOC=
デフォルト YES

INENCODING=ANY | ASCIIANY | EBCDICANY | encoding-value

SASライブラリ内のSASデータセットの読み込み(入力処理)時にエンコーディングを無効にします。

参照項目 XisError: No pubcode in link data found for nlsref

OUTENCODING=

OUTENCODING=ANY | ASCIIANY | EBCDICANY | encoding-value

SASライブラリ内でSASデータセットの作成(出力処理)時にエンコーディングを無効にします。
参照項目 XisError: No pubcode in link data found for nlsref

OUTREP=format

SASライブラリのデータ形式を指定します。このデータ形式には、特定の動作環境でデータを格納する形式を指定します。使用する標準や方式は、動作環境によって異なります。たとえば、浮動小数点数の標準や格納方式(IEEEかIBMメインフレーム方式か)、文字エンコーディング(ASCIIかEBCDICか)、メモリ上のバイトオーダー(ビッグエンディアンかリトルエンディアンか)、ワードアラインメント(4バイト境界か8バイト境界か)、整数データ型の長さ(16ビット、32ビット、64ビットのいずれか)、倍精度変換方式(バイトスワップを行うかどうか)などは、動作環境ごとに決定されます。

デフォルトでは、SASを実行しているCPUのデータ形式を使用して新しいデータセットが作成されます。OUTREP=オプションを指定すると、別のデータ形式のSASデータセットを作成できます。たとえば、UNIX環境でWindowsのデータ形式のSASデータセットを作成できます。互換性とデータ形式の詳細については、XisError: No pubcode in link data found for lrconを参照してください。
次の表にOUTREP=の値を示します。
OUTREP=オプションでのデータ表現の値
OUTREP=の値
エイリアス1
環境
ALPHA_TRU64
ALPHA_OSF
Tru64 UNIX
ALPHA_VMS_32
ALPHA_VMS
OpenVMS Alpha
ALPHA_VMS_64
OpenVMS Alpha
HP_IA64
HP_ITANIUM
Itaniumプロセッサファミリアーキテクチャ向けHP-UX
HP_UX_32
HP_UX
PA-RISC向けHP-UX
HP_UX_64
PA-RISC向けHP-UX(64ビット版)
INTEL_ABI
Intelアーキテクチャ向けABI
LINUX_32
LINUX
Intelアーキテクチャ向けLinux
LINUX_IA64
Itaniumベースシステム向けLinux
LINUX_X86_64
x64向けLinux
MIPS_ABI
MIPS ABI
MVS_32
MVS
z/OS上の31ビット版SAS
MVS_64_BFP
z/OS上の64ビット版SAS
OS2
Intel向けOS/2
RS_6000_AIX_32
RS_6000_AIX
AIX
RS_6000_AIX_64
AIX
SOLARIS_32
SOLARIS
SPARC向けSolaris
SOLARIS_64
SPARC向けSolaris
SOLARIS_X86_64
x64向けSolaris
VAX_VMS
OpenVMS VAX
VMS_IA64
HP Integrity上のOpenVMS
WINDOWS_32
WINDOWS
Microsoft Windows上の32ビット版SAS
WINDOWS_64
Microsoft Windows上の32ビット版SAS(Itaniumベースシステムおよびx64システム向け)
1現在の値を使用することをお勧めします。エイリアスは互換性のためにだけ使用します。
操作 デフォルトでは、PROC COPYはソースライブラリのファイルのデータ形式を使用します。COPYプロシジャで現在のSASセッションのデータ表現を使用したい場合、NOCLONEオプションを指定します。別のデータ表現を使用したい場合、NOCLONEオプションと共にOUTREP=オプションを指定します。SAS/SHAREソフトウェアまたはSAS/CONNECTソフトウェアでCOPYプロシジャを使用する場合、デフォルトでは、現在のSASセッションのデータ表現が使用されます。FLONEおよびNOCLONEの詳細については、XisError: No pubcode in link data found for procBase SASプロシジャガイドで参照してください。
COPYプロシジャ(NOCLONEを指定)およびMIGRATEプロシジャでは、DATA、VIEW、ACCESS、MDDB、DMDBメンバタイプに対してLIBNAMEオプションのOUTREP=を使用できます。それ以外の場合、DATAメンバタイプにのみOUTREP= LIBNAMEオプションが適用されます。
エンコーディングに互換性がない場合にトランスコーディングを行うと、文字データが失われることがあります。詳細については、SAS各国語サポート(NLS): リファレンスガイドを参照してください。

POINTOBS=YES | NO

圧縮されたデータセットを作成するかどうかを指定します。このデータセットのオブザベーションはランダムにも順次にもアクセスできます。

YES

オブザベーション番号でランダムにアクセスされる圧縮データセットを作成します。

各データセットでは、POINTOBS=データセットオプションは、LIBNAMEステートメントに指定したREPEMPTY=オプションの設定より優先されます。
ヒント POINTOBS=YESを指定しても、データセットからデータを取得する効率に影響はありません。圧縮データセットを作成してそれを更新したりや情報を追加したりする場合、CPUの使用率が10%増えます。

NO

圧縮されたデータセットのオブザベーションをオブザベーション番号でランダムにアクセスする機能を抑制します。

ヒント POINTOBS=NOは圧縮データセット内のオブザベーションに番号で直接参照することが重要でないアプリケーションで指定すると最適です。オブザベーション番号でデータにアクセスする必要がない場合は、圧縮データセットを作成またはオブザベーションを追加する時にPOINTOBS=NOを指定するとパフォーマンスが約10%向上します。
デフォルト YES

REPEMPTY=YES|NO

新しい出力データが空の場合に、同じ名前の一時SASデータセットや永久SASデータセットの置き換えを制御します。

YES

指定した名前を持つ空の新しいデータセットを同じ名前を持つ既存のデータセットに置き換えます。これがデフォルトの設定です。

操作 REPEMPTY=YESに設定され、REPLACE=NOに設定されている場合、データセットは置き換えられません。

NO

指定した名前を持つ空の新しいデータセットは同じ名前を持つ既存のデータセットに置き換えられません。

ヒント REPEMPTY=NOを使用すると、既存のデータセットMYLIB.Bを誤って作成された空の新しいデータセットMYLIB.Bに置き換える次のような構文エラーを回避できます。
libname libref SAS-library REPEMPTY=NO;
data mylib.a set mylib.b;
既存のデータセットをデータを含む新しいデータセットに置き換え、既存のデータセットを誤って作成した空の新しいデータセットで上書きしないように保護するには、REPLACE=YESとREPEMPTY=NOを設定します。
各データセットでは、REPEMPTY=データセットオプションは、LIBNAMEステートメントに指定したREPEMPTY=オプションの設定より優先されます。
参照項目 XisError: No pubcode in link data found for ledsoptsref

エンジンホストオプション

engine-host-options

keyword=valueという一般的な形式でリストされる1つ以上のオプションです。

制限事項 ライブラリを連結するときは、エンジンまたは動作環境に固有のオプションは指定できません。
動作環境 有効な指定のリストについては、各動作環境向けのSASドキュメントを参照してください。

詳細

SASライブラリにライブラリ参照名を関連付ける(形式1)

ライブラリ参照名とSASライブラリの関連付けは、SASセッション終了まで維持されるか、または他のLIBNAMEステートメントで関連付けの変更や関連付けの取り消しを実行するまで維持されます。もっとも簡単な形式のLIBNAMEステートメントでは、1つのライブラリ参照名とSASライブラリの物理名のみを指定します。
LIBNAME libref 'SAS-library';
通常はエンジンを指定する必要はありません。状況が不明な場合、ENGINE=システムオプションの設定を使用してデフォルトエンジンを指定します。ライブラリ内のすべてのデータセットが1つのエンジンに関連付けられている場合、そのエンジンがデフォルト値として使用されます。どちらの状況でも、ENGINE=システムオプションに他のエンジンを指定すると、デフォルト設定より優先されます。
LIBNAME libref engine 'SAS-library'
<options> <engine/host-options>;
動作環境の情報: LIBNAMEステートメントを使用する場合は、ホスト固有の情報が必要です。このステートメントを使用する前に、各動作環境向けのSASドキュメントを参照してください。

SASライブラリからライブラリ参照名の関連付けを取り消す(形式2)

SASライブラリからライブラリ参照名の関連付けを取り消すには、ライブラリ参照名とCLEARオプションを指定してLIBNAMEステートメントを使用します。指定した1つのライブラリ参照名のみ、または現在のすべてのライブラリ参照名の関連付けを取り消すことができます。
LIBNAME libref CLEAR | _ALL_ CLEAR;

SASライブラリの属性をSASログに書き込む(形式3)

1つまたは複数のSASライブラリの属性をSASログに書き込むには、LIBNAMEステートメントを使用します。librefを指定すると、1つのSASライブラリの属性を書き込みます。_ALL_を使用すると、現在のSASセッションにある割り当て済みのライブラリ参照名を含むすべてのSASライブラリの属性を書き込みます。
LIBNAME libref LIST | _ALL_ LIST;

SASライブラリの連結(形式4)

2つ以上のSASライブラリを論理的に連結すると、1つのライブラリ参照名を使用してすべてのライブラリを参照することができます。ライブラリは、物理ファイル名またはすでに割り当て済みのライブラリ参照名を使用して指定できます。
LIBNAME libref <engine> (library–specification-1 <...library-specification-n> )
< options>;
同一のLIBNAMEステートメントでは、ライブラリ参照名、物理ファイル名、またはライブラリ参照名と物理ファイル名の組み合わせなど、指定を組み合わせて使用できます。SASライブラリの論理的連結を参照してください。

SASカタログの連結(形式4)

2つ以上のSASライブラリを連結するときに、同じ名前のSASカタログを連結することもできます。たとえば、3つのSASライブラリにCATALOG1というカタログがそれぞれ含まれている場合、同じ名前のカタログに対してカタログ連結を作成できます。SASカタログの連結を参照してください。
LIBNAME libref <engine> (library–specification-1 <...library-specification-n> )
< options >;

ライブラリ連結のルール

ライブラリ連結を作成すると、単純な(連結されていない)ライブラリ参照名を使用できるコンテキストであればライブラリ参照名を指定できます。連結ライブラリ中のSASファイル(SASライブラリのメンバ)の処理は、次のルールに従います。
  • SASファイルが入力または更新のために開かれた場合は、連結ライブラリ内が検索され、指定されたファイル名で最初に検出されたファイルが使用されます。
  • SASファイルが出力のために開かれた場合は、連結ライブラリの中で1番目のライブラリにファイルが作成されます。
    注: 連結の他の部分に同じ名前のファイルが存在する場合でも、新しいSASファイルは最初のカタログの中に作成されます。
  • SASファイルの削除または名前の変更をする場合は、最初に検出されたファイルが対象になります。
  • SASファイルのリストを表示する場合は、常に1つのファイル名のみが表示されます。
    注: 連結内に同じ名前が複数存在する場合でも、最初に検索されたエントリのみが表示されます。
  • 他のファイルに論理的に連結されたSASファイル(データセットのインデックスなど)は、同じライブラリ内に親ファイルが存在する場合にのみリストされます。たとえば、ライブラリONEにA.DATAがあり、ライブラリTWOにA.DATAとA.INDEXがある場合、ライブラリONEのA.DATAのみがリストされます。(前述の規則を参照してください)。
  • 連結内に順次ライブラリがある場合、すべてのライブラリが順次ライブラリとして扱われます。.
  • 連結ライブラリに指定した最初のライブラリの属性によって、連結ライブラリの属性が確定します。たとえば、指定した最初のSASライブラリが読み取り専用の場合は、連結ライブラリ全体が読み取り専用になります。
  • オプションまたはエンジンを指定する場合、完全物理名で指定したライブラリにのみ指定内容が適用されます。ライブラリ参照名で指定したライブラリには指定内容は適用されません。
  • 連結に割り当てた後にライブラリ参照名を変更しても、この変更は連結に影響しません。

ライブラリディレクトリを自動的に作成する

DLCREATEDIRシステムオプションを設定すると、ディレクトリが存在しない場合、LIBNAMEステートメントに指定したSASライブラリのディレクトリを作成できます。詳細については、XisError: No pubcode in link data found for lesysoptsrefを参照してください。
z/OS固有: 詳細については、XisError: No pubcode in link data found for hosto390を参照してください。

メタデータ連結ライブラリ

Base SAS LIBNAMEエンジンによって、メタデータサーバーにある保護されたテーブルオブジェクトに連結されているSASデータセットに対して、ユーザーやグループベースでアクセス許可を強制できます。メタデータ連結ライブラリはBASE SASデータ(SASデータセットおよびSASビュー)の強化された保護を提供します。メタデータ連結データにアクセスするには、メタデータサーバーに接続していなければなりません。
詳細については、SAS Guide to Metadata-Bound LibrariesおよびBase SASプロシジャガイドのAUTHLIBプロシジャを参照してください。
データのアクセスについて不明な点がある場合は、SAS管理者にお問い合わせください。

比較

  • SASライブラリを参照するには、LIBNAMEステートメントを使用します。外部ファイルを参照するには、FILENAMEステートメントを使用します。DBMSテーブルにアクセスするには、LIBNAME、SAS/ACCESSステートメントを使用します。
  • SASカタログを連結するには、CATNAMEステートメントを使用します。LIBNAMEステートメントを使用しても、SASカタログを連結します。CATNAMEステートメントでは、連結するカタログの名前を指定することができます。ただし、LIBNAMEステートメントでは、指定したSASライブラリ内にある同じ名前のカタログをすべて連結します。

例1: ライブラリ参照名の割り当てと使用

次の例では、ライブラリ参照名SALESを集約記憶域に割り当てます。集約記憶域は、物理ファイル名を一重引用符で囲んで指定します。DATAステップでSALES.QUARTER1が作成され、指定した場所に格納されます。PROC PRINTステップでは、2レベル名SALES.QUARTER1を使用してライブラリ参照名を参照します。
libname sales 'SAS-library';
data sales.quarter1;
infile 'your-input-file';
input salesrep $20. +6 jansales febsales 
   marsales;
run;
proc print data=sales.quarter1;
run;

例2: SASライブラリの論理的連結

  • 次の例では、各ライブラリの物理ファイル名を指定して、3つのSASライブラリを連結します。
    libname allmine ('file-1' 'file-2' 'file-3');
     
  • この例では、2つのSASライブラリにライブラリ参照名を割り当てます。1つにはSAS6のファイルが含まれています。もう1つにはSAS9のファイルが含まれています。この処理は、両方のファイルセットにアクセスできるようになるため、ファイルとアプリケーションをSAS6からSAS9に更新する場合に便利です。
    libname v6 'v6–SAS-library';
    libname v9 'v9–SAS-library';
    libname allmine (v9 v6);
     
  • この例は、同一の連結にライブラリ参照名と物理ファイル名の両方を指定できることを示しています。
    libname allmine (v9 v6 'some-filename');

例3: SASカタログの連結

この例では、各ライブラリの物理ファイル名を指定して、3つのSASライブラリを連結します。次に、ライブラリ参照名ALLMINEを連結したライブラリに割り当てます。
libname allmine ('file-1' 'file-2' 'file-3');
 
各ライブラリにMYCATというSASカタログが含まれている場合、libref.catreft(ライブラリ参照名.カタログ参照名)の形式でALLMINE.MYCATと指定すると、MYCATという名前の3つのカタログすべてに格納されているカタログエントリにアクセスできます。異なる名前を使用してSASカタログを論理的に連結するには、CATNAMEステートメントを参照してください。

例4: 1レベル名を使用したデータセットの永久保存

一時ファイルではなく、永久SASファイルに1レベル名のみを指定する場合、USER=システムオプションを使用すると便利です。この例では、格納場所にライブラリ参照名を割り当てるために、最初にLIBNAMEステートメントを使用せずに、データセットQUARTER1を永久保存します。
options user='SAS-library';
data quarter1;
infile 'your-input-file';
input salesrep $20. +6 jansales febsales 
   marsales;
run;
proc print data=quarter1;
run;

関連項目:

XisError: No pubcode in link data found for lrcon
データセットオプション:
XisError: No pubcode in link data found for nlsref
ステートメント:
CATNAMEステートメント (SASカタログの連結の説明)
XisError: No pubcode in link data found for nlsref
XisError: No pubcode in link data found for odsug
XisError: No pubcode in link data found for lrmeta
XisError: No pubcode in link data found for engspde
XisError: No pubcode in link data found for engxml
XisError: No pubcode in link data found for acreldb
XisError: No pubcode in link data found for connref
XisError: No pubcode in link data found for connref
XisError: No pubcode in link data found for shrref
SAS Intelligence Platform:Application Server Administration GuideのLOCKDOWNステートメント
システムオプション:
XisError: No pubcode in link data found for lesysoptsref
SAS Intelligence Platform:Application Server Administration GuideのLOCKDOWNシステムオプション
XisError: No pubcode in link data found for lesysoptsref
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