SAS/GRAPH 9.4では、次の拡張が行われました。
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GEOCODEプロシジャで、米国以外の番地ジオコーディングがサポートされるようになりました。米国以外の番地ジオコーディングをサポートするために、新しいルックアップデータセットが用意され、既存のルックアップデータセットは再フォーマットされました。新しいインポートマクロプログラムの%GEOBASE2GEOCODE、更新されたバージョンの%TIGER2GEOCODEは、SAS
Maps Online Webサイトから入手できます。これらのマクロは、新しい形式のルックアップデータセットを作成します。新しいDIRECTION=オプションを使用して、northwestまたはNWのような、通りの方角名と略称を含む代替データセットを指定できます。新しいSTATE=オプションを使用して、FIPS数字コードではなく、州や地方の文字名を含む代替データセットを指定できます。番地ジオコーディング手法では、米国と米国以外の番地ジオコーディングをサポートするために、出力変数_MATCHED_と_NOTES_の値が追加されたり変更されたりしました。
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MAPSGFKライブラリのマップデータセットが更新されました。
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GINSIDEプロシジャには2つの新しいオプションKEEPMAPVARSとDROPMAPVARSが提供され、マップデータセット変数を保持するか削除するかどうかを制御できます。
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GMAPプロシジャでは、新しいLATLON=オプションが追加され、Y変数とX変数ではなく、マップデータセットから未投影のLAT変数とLONG変数を座標データに使用できます。新しいRESOLUTION=オプションは、あるレベル(値)の解像度変数を含むマップオブザベーションがGMAPプロシジャで使用されるようにします。新しいOSMオプション(プリプロダクション版)では、OpenStreetMapスタイルを指定してマップデータをOSMマップに投影できます。
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GPROJECTプロシジャでは、LATLON=オプションが追加され、X変数とY変数ではなく、マップデータセットから未投影のLAT変数とLONG変数を座標データに使用できます。新しいFROM=オプションとTO=オプションは、proj.4投影を呼び出します。また、投影の座標系を指定できます。FROM=オプションとTO=オプションを併用することで、投影を置き換えることもできます。
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GREMOVEプロシジャの新しいDROPVARSオプションは、すべての入力データセット変数を出力マップデータセットから削除します。
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GPLOTプロシジャの新しいCBASELINE=オプションは、プロットの参照線に使用する水平のベースラインの色を指定します。
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GCHARTプロシジャに新しいオプションが提供されました。PPERCENT=オプションは、円グラフのスライスのラベルに表示されるパーセンテージのフォント、高さ、色を変更します。PLABEL=オプション(円グラフのスライスのラベルのテキスト属性を制御)と組み合わせて使用すると、パーセンテージとテキストラベルを簡単に区別できるようになります。EXPLODE=ALLオプションは、円グラフの中心からすべてのスライスを外側に引き出します。
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GKPIプロシジャでは、FORMAT=オプションはユーザー定義出力形式を受け入れます。
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SVGデバイスとGIFデバイスでアニメーションをサポートするようになりました。さらに、GIFデバイスはRGBAカラーモード(透過性)とアンチエイリアシングもサポートするようになりました。
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新しいTIFFデバイスとTIFFKデバイスは、TIFFイメージを生成し、RGBAカラーモードとCMYKカラーモードをそれぞれサポートします。
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新しいEMFDUALデバイスは、EMFレコードとEMF Plusレコードの両方を含むグラフィックファイルを作成します。RGBAカラー(透過性)がサポートされます。
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新しい%SHORTCUT自動呼出しマクロでは、同じ名前の既存のユニバーサルプリンタにリンクされたショートカットデバイスを作成します。また、新しいユニバーサルプリンタとショートカットデバイスを定義し、そのデバイスをユニバーサルプリンタにリンクすることもできます。
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注釈機能には複数の拡張点があります。IMGPATH変数は、WebページにあるグラフィックのURL場所を受け入れるようになりました。HTML=オプションを使用すると、LABEL関数で作成されるテキストラベルをアニメーション化できます。このオプションは、ARROW関数に追加されました。%CENTROIDマクロが拡張され、より正確な重心位置を返すようになりました。
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タイルグラフアプレットでは、1つ以上のカスタムメニュー項目をタイルグラフのポップアップメニューに追加できます。
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ツリービューアプレットでは、ダイアグラム内の各ノードに複数のドリルダウンリンクを割り当てられます。
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TITLEステートメントとFOOTNOTEステートメントは、ALT=オプションをサポートするようになり、タイトルやフットノートがリンクするURLの、またはタイトルやフットノート自体の、説明テキストを指定できるようになりました。
SAS 9.4M1から、次の新機能と拡張が実装されました。
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番地ジオコーディングのGEOCODEプロシジャは、複数ある番地の種類の略称を処理する新しい変数の提供、データセットインデックスの要件の変更、DIRECTION変数のテキスト文字列の要件の明確化、4つのNOTE値トークンの追加を行います。さらに、GEOCODEプロシジャは、2つの変数をSASHELP.ZIPCODEルックアップデータセットに追加し、市区町村ジオコーディングをサポートします。
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GMAPプロシジャのCHOROステートメントは、JAVAまたはJAVAIMGデバイスを使用して地図を表示する場合に、プロダクションレベルのOSM (OpenStreetMap)オプションをサポートします。
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SASHELPライブラリにあるSASデータセットの簡単な説明と、各データセットから先頭の5つのオブザベーションを表示した出力を参照するには、
SASHELP Data Setsを参照してください。
SAS 9.4M2から、次の新機能と拡張が実装されました。
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市区町村ジオコーディングのGEOCODEプロシジャは、非標準都道府県値を処理する新しい変数の提供、SASHELP.GCSTATEルックアップデータセットのカスタマイズバージョンの要件変更、SASHELP.GCSTATルックアップデータセット内の変数値の変更、非省略都道府県名の許可、改善された%TIGER2GEOCODEインポートプログラムの提供を行います。
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GRADARプロシジャでは、SPKLABEL=オプションの新しいパラメータが提供されます。
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PowerPoint出力先では、JAVAIMGデバイスとACTXIMGデバイスの両方がサポートされます。ZPNGデバイスは無効化されます。また、新しいHTML属性がSVG、SVGTおよびSVGViewデバイスに追加されます。
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GTILEプロシジャは、NOLEGENDオプションをサポートするようになりました。
SAS 9.4M3から、次の新機能と拡張が実装されました。
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GPLOTプロシジャのPLOTステートメントにおけるCTEXT=オプションが、POINTLABEL記号の色に影響するようになりました。
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SYMBOLステートメントのPOINTLABEL COLOR=オプションが更新されて、色選択の順番が示されます。デフォルト色選択は、軸ラベルに対して指定された色に準拠するようになりました。
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新しいGraphTitle1Text ODSスタイル要素が導入されています。これにより、TITLE1ステートメントの出力のフォントサイズの制御と縮小が行われます。
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注釈機能変数XC=およびYC=の最大長が、32文字から256文字に増加しています。
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IPv6アドレスでの範囲ジオコーディングに対するサポートが追加されています。新しいバージョンの%MAXMIND自動呼び出しマクロでは、MaxMind社のIPv6ジオコーディングデータがSASデータセットに変換されます。
SAS 9.4M4から、次の
SAS/GRAPHマッピング拡張が含まれています。
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使いやすくするために、マッピング関数はSAS/GRAPH: Referenceから削除され、新しいドキュメントSAS/GRAPH: Mapping Referenceに入れられました。この新しいドキュメントには、GEOCODE、GINSIDE、GMAP、GPROJECT、GREDUCE、GREMOVE、MAPIMPORTプロシジャと、そのサポートドキュメントが含まれています。
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番地ジオコーディングに拡張機能が追加されました。これには、ジオコーディングを示す例の変更も含まれ、TYPE=オプションを使用して、Boulevardの一般的でない略称を含むカスタムGCTYPEルックアップデータセットを作成しています。番地ジオコーディングでは、配送ルートの変更時に、米国郵政公社が現地の郵便番号を再割り当てした地域でより正確な位置が取得されるようになりました。