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CALL STDIZEルーチン

1つ以上の変数の値を標準化します。

カテゴリ: 数学
操作: %SYSCALLマクロステートメントで呼び出されると、CALL STDIZEの引数から引用符が削除されます。詳細については、CALLルーチンと%SYSCALLマクロステートメントを使用するを参照してください。

構文

CALL STDIZE(<option-1, option-2, …,> variable-1 <,variable-2, …>);

必須引数

variable

数値です。これらの値は、使用するメソッドに従って標準化されます。

オプション引数

option

大文字か小文字、またはその両方を使用した値の文字式を指定します。先頭と末尾の空白は無視されます。optionには、次の3つのカテゴリがあります。

制限事項 1つの引数で複数のオプションは指定できないため、オプションごとに別々の引数を使用します。
ヒント 文字式は末尾に等符号を付け、その後に数値の定数、変数または式である別の引数を続けることができます。
参照項目 計算式およびその他の詳細については、SAS/STAT 9.3 User’s GuideのPROC STDIZEを参照してください。CALL STDIZEで使用するオプションは、PROC STDIZEで使用するオプションと同じです。

standardization-options

変数の標準化に使用する場所メジャーとスケールメジャーの計算方法を指定します。次の標準化オプションを使用できます。

ABW= この後に、チューニング定数を指定する数値式である引数が続く必要があります。
AGK= この後に、クラスター内の分散の推定に含めるペアの比例を指定する数値式である引数が続く必要があります。
AHUBER= この後に、チューニング定数を指定する数値式である引数が続く必要があります。
AWAVE= この後に、チューニング定数を指定する数値式である引数が続く必要があります。
EUCLEN ユークリッドの長さを指定します。
IQR 四分位範囲を指定します。
L= この後に、L(p)またはミンコフスキー計量の計算で差が累乗される乗数を指定する1以上の値を指定した数値式である引数が続く必要があります。
MAD 中央値からの平均絶対偏差を指定します。
MAXABS 最大絶対値を指定します。
MEAN 算術平均(平均)を指定します。
MEDIAN ランクに従って順序付けられるデータセットの中間値を指定します。
MIDRANGE 範囲の中間点を指定します。
RANGE 値の範囲を指定します。
SPACING= この後に、スペーシングに含めるデータの比率を指定する数値式である引数が続く必要があります。
STD 標準偏差を指定します。
SUM 数値を加算して得られる結果を指定します。
USTD 無修正平方和に基づき、原点についての標準偏差を指定します。

VARDEF-options

分散の計算に使用する除数を指定します。VARDEFオプションには、次の値を指定できます。

DF 自由度を指定します。
N オブザベーション数を指定します。デフォルトはDFです。

miscellaneous-options

Miscellaneousオプションには、次の値を指定できます。

ADD= 標準化し、MULT=オプションの値で乗算した後に各値に追加する数値を指定する数値引数がこの後に続きます。デフォルト値は、0です。
FUZZ= この後に、相対的あいまい度を指定する数値引数が続きます。
MISSING= この後に、欠損値のある変数に割り当てる値を指定する数値引数が続きます。
MULT= この後に、標準化後に各値を乗算する数値を指定する数値引数が続きます。デフォルト値は、1です。
NORM 正規分布の標準偏差に対して一貫性が保たれるようにスケール推定量を正規化します。このオプションは、AGK=、IQR、MADおよびSPACING=メソッドにのみ影響します。
PSTAT 場所メジャーとスケールメジャーの値をログに書き込みます。
REPLACE 標準化されたデータの欠損値を値0で置き換えます(この値は標準化前の場所メジャーに対応します)。欠損値を他の値で置き換えるには、MISSING=オプションを参照してください。
SNORM 標準正規分布に対する期待値が約1となるようにスケール推定量を正規化します。このオプションは、SPACING=メソッドにのみ影響します。

詳細

CALL STDIZEルーチンは、場所メジャーを減算し、スケールメジャーで除算することにより、数値変数である1つ以上の引数を変換します。さまざまな場所メジャーとスケールメジャーを使用できます。デフォルトの場所のオプションはMEAN、デフォルトのスケールのオプションはSTDです。
さらに、標準化された各値を定数で乗算したり、定数を加算したりできます。最終出力値は、table with 1 row and 1 column , row1 column 1 , r e s u l t equals eh d d plus m u l t times . open . fraction open o r i g i n eh l minus l o c eh t i o n close , over s c eh l e end fraction . close , end table. 別の形式を利用するにはイメージをクリックします。
変数の説明を次に示します。
result
各変数に返される最終値を指定します。
add
加算する定数を指定します(ADD=オプション)。
mult
乗算する定数を指定します(MULT=オプション)。
original
オリジナル入力値を指定します。
location
場所メジャーを指定します。
scale
スケールメジャーを指定します。
欠損値は定数で置き換えることができます。MISSING=またはREPLACEオプションを指定しない場合、欠損値がある変数は変更されません。ABW=、AHUBER=およびAWAVE=メソッドの初期の推定法はMADです。パーセント点は定義5を使用して計算されます。パーセント点計算の詳細については、Base SASプロシジャガイドSAS Elementary Statistics ProceduresSAS Elementary Statistics Proceduresを参照してください。

比較

CALL STDIZEルーチンは、SAS/STAT製品のSTDIZEプロシジャに似ています。ただし、CALL STDIZEルーチンは主にSASデータセットの行の標準化に便利であるのに対し、STDIZEプロシジャはSASデータセットの列のみを標準化できます。詳細については、SAS/STAT User's GuideのPROC STDIZEを参照してください。

SASステートメントとその結果を次に示します。
SASステートメント
結果
retain x 1 y 2 z 3;
call stdize(x, y ,z);
put x= y= z=;
 
x=-1 y=0 z=1
retain w 10 x 11 y 12 z 13;
call stdize('iqr', w, x, y, z);
put w= x= y= z=;
 
w=-0.75 x=-0.25 y=0.25 z=0.75
retain w . x 1 y 2 z 3;
call stdize('range', w, x, y, z);
put w= x= y= z=;
 
w=. x=0 y=0.5 z=1
retain w . x 1 y 2 z 3;
call stdize('mult=',10,'missing=',
           -1,'range', w, x, y, z);
put w= x= y= z=;
 
w=-1 x=0 y=5 z=10
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