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Heckman選択モデルタスク

Heckman選択モデルタスクについて

Heckmanの2段階選択法は、作為的に選択したサンプルの修正手段として使用できます。これは2段階推定法です。1段階目では、選択式に対してプロビット分析を実行します。2段階目では、1段階目のバイナリプロビットモデルに基づいて結果式を分析します。
注: このタスクは、SAS 9.4以降を実行していて、SAS/ETS 12.3以降のライセンスを保有しているサイトでのみ使用できます。

例: Heckman選択モデルタスク

この例を作成するには、次の操作を実行します。
  1. Work.Mrozデータセットを作成します。詳細については、MROZデータセットを参照してください。
  2. タスクセクションで、計量経済フォルダを展開し、Heckman 選択モデルをダブルクリックします。Heckman選択モデルタスクのユーザーインターフェイスが開きます。
  3. データタブで、WORK.MROZデータセットを選択します。
  4. 次の役割に列を割り当てます。
    役割
    列名
    選択式
    従属変数
    inlf
    連続変数
    nwifeinc
    exper
    expersq
    age
    kidslt6
    kidsge6
    結果式
    従属変数
    lwage
    連続変数
    exper
    expersq
    カテゴリ変数
    educ
  5. タスクを実行するには、実行をクリックします。
結果の一部を次に示します。
Heckman 選択モデルの結果の例

役割へのデータの割り当て

Heckman選択モデルタスクを実行するには、選択式および結果式の従属変数役割に列を割り当てる必要があります。
役割
列名
選択式
従属変数
バイナリ値を持つ単一の数値列を指定します。タスクでデフォルトで使用されるサンプルでは、従属変数が1に等しくなっています。
連続変数
モデルで選択式の従属変数に使用する独立列(回帰変数)を指定します。
カテゴリ変数
値をレベルに分類する方法を指定します。
切片を含める
選択式で切片を使用するかどうかを指定します。
結果式
従属変数
使用する単一の数値列を指定します。
連続変数
モデルで結果式の従属変数のモデルに使用する独立列(回帰変数)を指定します。
Categorical values
値をレベルに分類する方法を指定します。
切片を含める
選択式で切片を使用するかどうかを指定します。

オプションの設定

オプション
説明
手法
分散推定法
標準誤差の計算に修正標準誤差とOLS標準誤差のどちらを使用するかを指定します。
パラメータ推定値の共分散の種類
パラメータ推定値の共分散行列を計算するための方法を指定します。外積行列からの共分散、逆Hessian行列からの共分散、または外積行列とHessian行列からの共分散(準最尤推定値)を選択できます。
最適化
手法
使用する反復最小化法を指定します。デフォルトでは、準Newton法が使用されます。
最大反復回数
選択した方法の最大反復回数を指定します。
統計量
結果に、タスクによってデフォルトで作成される統計量を含めるか、デフォルトの統計量と追加で選択した統計量を含めるか、あるいは統計量を一切含めないかを指定できます。
結果に含めることができる情報を次に示します。
  • パラメータ推定値の相関行列
  • パラメータ推定値の共分散行列
  • 目的関数とパラメータ推定値の反復過程
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