前のページ|次のページ

カウントデータ回帰分析タスク

カウントデータ回帰分析タスクについて

カウントデータ回帰分析タスクでは、連続従属変数の回帰分析を実行します。この変数は、Poisson分布、負の二項分布、Zero-inflated Poisson分布、Zero-inflated負の二項分布などの分布から、負でない整数値を扱います。
注: このタスクを使用するには、SAS/ETSのライセンスが必要です。タスクのバージョンは、サイトで利用可能なSAS/ETSのバージョンによって異なります。たとえば、サイトでSAS 9.4以前のバージョンを実行している場合は、SAS Studioではバージョン1のカウントデータ回帰分析タスクが実行されます。サイトでSAS 9.4のメンテナンスリリース1以降を実行していて、SAS/ETS 13.1以降が利用できる場合は、SAS Studioではバージョン2のカウントデータ回帰分析タスクが実行されます。2つのバージョンの違いは、SAS/ETS 13.1以降には新しいオプションが追加されていることです。

例:カウントデータ回帰分析

この例を作成するには、次の操作を実行します。
  1. WORK.LONG97DATAデータセットを作成します。詳細については、LONG97DATAデータセットを参照してください。
  2. タスクセクションで、計量経済フォルダを展開し、カウントデータ回帰分析をダブルクリックします。カウントデータ回帰分析タスクのユーザーインターフェイスが開きます。
  3. データタブで、WORK.LONG97DATAデータセットを選択します。
  4. 次の役割に列を割り当てます。
    役割
    列名
    従属変数
    art
    連続変数
    ment
    phd
    mar
    カテゴリ変数
    kid5
  5. タスクを実行するには、実行をクリックします。
結果の一部を次に示します。
表形式の結果

役割へのデータの割り当て

カウントデータ回帰分析タスクを実行するには、従属変数役割に列を割り当てる必要があります。
役割
説明
従属変数
負でない整数またはカウント値を持つ数値列を指定します。
分布オプションでは、分析対象モデルの種類を指定します。次の種類のモデルを指定できます。
  • Poisson分布回帰分析モデル
  • 線形分散関数を使用した負の二項分布回帰分析モデル
  • 2次分散関数を使用した負の二項分布回帰分析モデル
  • Zero-inflated Poisson分布モデル
  • Zero-inflated負の二項分布モデル
Zero-inflated分布を選択した場合は、ゼロの確率の計算に使用するリンク関数を指定できます。
連続変数
回帰分析モデルの独立共変量(回帰変数)を指定します。連続変数を指定しない場合、タスクでは切片のみを使用するモデルの当てはめを行います。
カテゴリ変数
分析でデータのグループ化に使用する変数を指定します。

オプションの設定

オプション
説明
手法
パラメータ推定値の共分散の種類
パラメータ推定値の共分散行列の種類を指定します。
次の種類の行列を指定できます。
  • 逆Hessian行列からの共分散
  • 外積行列からの共分散
  • 外積行列とHessian行列からの共分散(準最尤推定値ともいう)
モデルに切片を含める
モデルに切片を含めるかどうかを指定します。
最適化
手法
使用する反復最小化法を指定します。
最大反復回数
選択した方法の最大反復回数を指定します。
統計量
結果に、タスクによってデフォルトで作成される統計量を含めるか、デフォルトの統計量と追加で選択した統計量を含めるか、あるいは統計量を一切含めないかを指定できます。
結果に含めることができる追加統計量を次に示します。
  • パラメータ推定値の相関行列
  • パラメータ推定値の共分散行列
  • 目的関数とパラメータ推定値の反復過程
ブロット
注: プロットオプションは、SAS 9.4のメンテナンスリリース1以降を実行している場合にのみ使用できます。
表示するプロットを選択する
結果に、デフォルトのプロットのみを含めるか、選択したプロットのみを含めるか、あるいはプロットを一切含めないかを指定します。
診断プロット
プロファイル尤度プロット
モデルパラメータのプロファイル尤度関数を作成します。X軸のモデルパラメータは変化しますが、他のパラメータはすべて最尤推定値で固定されます。
過分散診断プロット
過分散診断プロットを作成します。
確率プロット
包括的な予測確率プロット
指定カウントレベルの包括的な予測確率を作成します。
予測確率プロファイルプロット
モデル回帰変数に対して、指定カウントレベルの予測確率プロファイルを作成します。X軸の回帰変数は変化しますが、他の回帰変数はすべて実測データセットの平均値で固定されます。
指定カウントレベル
包括的な予測確率プロットおよび予測確率プロファイルプロットの応答変数の値を指定します。各値は負でない整数にする必要があります。整数以外を指定した場合は、最も近い整数に丸められます。
X TO Y BY Zの形式でリストを指定することもできます。たとえば、COUNTS(0 1 2 TO 10 BY 2 15)を使用した場合、カウント0、1、2、4、6、8、10、15のプロットが作成されます。
Zero-Inflationプロット
注: zero-inflationプロセス選択の確率プロファイルプロットオプションは、依存変数の分布として、Zero-inflated Poisson分布またはZero-inflated負の二項分布を選択した場合のみ利用できます。
zero-inflationプロセス選択の確率プロファイルプロット
モデル回帰変数に対して、zero-inflationプロセス選択の確率プロファイルプロットを作成します。X軸の回帰変数は変化しますが、他の回帰変数はすべて実測データセットの平均値で固定されます。
表示形式
プロットをパネルに表示するか、個別に表示するかを指定します。このオプションは、すべての分布に適用されます。
前のページ|次のページ|ページの先頭へ