前のページ|次のページ

プログラムの読み込みと作成

プログラムの読み込み

ナビゲーションペインのサーバーファイルとフォルダセクションから、SASプログラムを読み込むことができます。プログラムを読み込むには、適切なフォルダを展開し、対象のプログラムをダブルクリックするか、ワークエリアにドラッグします。プログラムがワークエリアの新しいタブに読み込まれます。

新しいプログラムの作成

ナビゲーションペインのサーバーファイルとフォルダセクションから、新規SASプログラムを作成することができます。新しいプログラムを作成するには、新規ボタンをクリックし、SASプログラムを選択します。ワークエリアの新しいタブにプログラムウィンドウが開きます。
注: メインアプケーションツールバーで新規オプションボタンをクリックし、新規SASプログラムを選択することもできます。

プログラムの実行

プログラムを作成したら、実行ボタンをクリックして実行します。
エラーがなければ、結果が自動的に表示されます。エラーがある場合は、デフォルトでLogタブが表示されます。メッセージを表示するには、エラー警告情報セクションを展開します。メッセージをクリックすると、ログ上の該当箇所が強調表示されるため、位置を特定できます。
展開して選択したエラーを示すログ
注: サーバー環境で作業しているため、SASプログラムにENDSASステートメントを含めないでください。ENDSASが含まれるプログラムを実行した場合は、その他のアプリケーションオプションボタンをクリックし、SAS セッションのリセットを選択して、SASセッションをリセットしてください。

オートコンプリート機能の使用

オートコンプリート機能について

コードエディタのオートコンプリート、すなわちコード補完機能は、ユーザーが次に入力する単語をその入力が実際に完了する前に予測します。オートコンプリート機能は、SASプロシジャ、ステートメント、マクロ、関数、CALLルーチン、出力形式、入力形式、マクロ変数、SASカラー、スタイル要素、スタイル属性、統計量キーワード、さまざまなSASステートメント、プロシジャオプションに関連付けられているキーワードを補完します。オートコンプリート機能もライブラリ参照名とテーブル名を完成することができます。
注: オートコンプリート機能は、SASプログラムの編集のみに利用できます。
この例は、コードエディタにproc aを入力したときに表示されるキーワードとヘルプを示しています。
コードエディタのオートコンプリート機能の例
この例では、プロシジャのリストからAPPENDを選択しているので、コードエディタにproc appendが表示されています。スペースを入力すると、コードエディタにはAPPENDプロシジャのオプションのリストが表示されます。
APPENDプロシジャを選択した場合に使用できるオプション

オートコンプリート機能の使用方法

オートコンプリート機能を使用するには、次の手順を実行します。
  1. オートコンプリートリストの表示方法は、追加するキーワードによって異なります。
    • グローバルステートメント、DATAステップステートメント、CALLルーチン、プロシジャ、マクロステートメント、自動マクロ変数のいずれかを追加する場合は、使用するキーワードの最初の1文字以上を入力します。
      ウィンドウが開いて、先頭にこれらの文字を使用するキーワード候補のリストが示されます。
      入力時に表示されるオプション
    • 色、出力形式、入力形式、マクロ関数、SAS関数、統計量キーワード、スタイル要素、スタイル属性のいずれかを指定する場合は、コメントにマウスポインタを置いて、Ctrlキーを押しながらSpaceキーを押します。オプションのリストを逆方向にナビゲートするには、Ctrlキーを押しながら、ShiftキーとSpaceキーを押します。
      注: これらのショートカットは、オートコンプリートを使用する オプション( Preferences ウィンドウ)の選択を解除しても機能します。詳細については、コードエディタのカスタマイズを参照してください。
      コードエディタに示されるオプション
  2. 使用するキーワードには次の方法で移動できます。
    • 正しいキーワードが選択されるまで入力を続けます(入力するにつれて一致度が上がるため)。
    • 上矢印キーと下矢印キー、Page UpキーとPage Downキーまたはマウスを使用してリスト内をスクロールします。
  3. キーワードは、選択してダブルクリックするか、Enterキーを押すことにより、プログラムに追加できます。

構文ヘルプの使用

コードエディタでプログラムを作成および編集する際に、SAS構文の簡単なドキュメントが表示されます。ヘルプを表示するには、次の方法があります。
  • プログラム内のキーワードを右クリックし、構文ヘルプを選択します。
  • 有効なSASキーワードの入力を開始し、オートコンプリートウィンドウで提案されたキーワードをクリックします。
  • プログラム内の有効なSASキーワードにマウスポインタを置きます。この操作は、エディタのPreferenceでヒントを有効にするオプションが選択されている場合にのみ機能します。詳細については、コードエディタのカスタマイズを参照してください。
SAS製品ドキュメントでは、SAS言語の使用方法に関するより包括的な情報を提供していますが、コードエディタの構文ヘルプは、構文作成のヒントやキーワードの簡単な説明が記載されたガイドです。次のように構文ヘルプウィンドウ内のリンクをクリックして、追加のヘルプを表示することもできます。
  • ウィンドウの上部にあるキーワードリンクをクリックして、support.sas.com Webサイトでそのキーワードを検索します。
    構文ヘルプウィンドウの上部に示されたキーワードリンク
  • ウィンドウの下部にあるリンクをクリックし、SAS製品ドキュメント、サンプルとSAS Notes、SASテクニカルペーパーでキーワードを検索します。
    構文ヘルプウィンドウの下部に示された他のドキュメントリンク

テーブル名と列名の追加

ナビゲーションペインのライブラリセクションから、ドラッグアンドドロップ操作を使用してテーブル名および列名をSASコードに移動できます。たとえば、PRINTプロシジャのDATAオプションに、Sashelp.Carsテーブルを移動できます。マウスを離すと、そのテーブルの完全修飾名がコードに表示されます。
完成したPRINTプロシジャ

タスクからのコードの編集

タスクの実行時に自動的に生成されたコードを編集し、変更を加えたコードを実行できます。コードを編集すると、SAS Studioによって別のプログラムウィンドウが表示されます。コードの元のタスクへの関連付けはなくなります。
タスクによって生成されたプログラムを編集するには、次の操作を実行します。
  1. ワークエリアの適切なタスクのタブで、Codeをクリックし、そのタスクに関連付けられているコードを表示します。
    注: タスクに関連付けられているコードを編集するには、まずそのタスクを使用してコードを表示する必要があります。タスクコードが表示されない場合は、その他のアプリケーションオプションボタンをクリックし、プリファレンスを選択します。タスクをクリックしてから、タスクコードを表示するを選択します。
  2. ツールバーで、編集をクリックします。コードが新しいプログラムウィンドウに表示されます。
    編集ボタンが選択されているタスクコードウィンドウ

SASプロパティパッケージの作成

SASプログラムパッケージは、SASプログラムのスナップショットとそのログ、およびHTMLの結果が含まれるファイルです。プログラムパッケージは、記述したコードから作成することも、タスクの実行時に自動的に作成されるコードから作成することもできます。SAS Studioでプログラムパッケージを開くと、プログラムを再度実行しなくても、コード、ログ、および結果にアクセスできます。コードを変更して返しても、パッケージは自動的に更新されません。変更を保持するには、パッケージを再度保存する必要があります。
注: プログラムパッケージには、PDFまたはRTFの結果が含まれていません。プログラムを対話型モードで実行している場合は、プログラムパッケージを作成することができません。
プログラムパッケージファイルを作成するには、使用するコードを開き、名前を付けて保存ボタンをクリックします。ファイルの場所と名前を指定し、SAS プログラムパッケージ次の種類で保存 オプションとして選択します。
注: プログラムまたはログを個別に保存する場合、または、結果をHTML、PDF、またはRTFファイル形式でダウンロードする場合は、プログラムパッケージファイルを開いた後にプログラムを再度サブミットする必要があります。

プログラム要約の作成

要約ページは、記述したコードから作成することも、タスクの実行時に自動的に作成されるコードから作成することもできます。プログラムの要約ページは、別のブラウザタブで開くHTMLファイルであり、プログラムの実行に関する情報、全SASソースコード、全SASログ、および結果が含まれています。プログラムのプログラム要約ページを表示するには、プログラム要約ボタンをクリックします。
注: プログラム要約は、プログラムを実行した後にのみ使用できます。
また、名前をつけて保存ボタン をクリックして、AS プログラム要約次の種類で保存 オプションとして選択すると、指定したフォルダにプログラム要約ファイルを保存することもできます。プログラム要約はHTMLファイルとして保存されます。

マクロ変数の使用

マクロ変数は、プログラムまたはタスクの実行時に取得される情報(アプリケーションの名前やバージョンなど)を追加するために使用できます。前に"&"を付けることで、これらのアイテムをコード、タイトル、フットノートで参照できます。
たとえば、次のようにフットノートでマクロを使用できます。
Generated with &_CLIENTAPP &_CLIENTAPPVERSION
注: 次に示すマクロ変数の他に、コードではSASマクロ関数および変数を使用することができます。SASマクロ関数および変数の詳細については、SAS Macro Language Referenceを参照してください。
マクロ変数
説明
_CLIENTAPP
アプリケーションの名前。
_CLIENTAPPVERSION
アプリケーションのバージョン番号。
_SASPROGRAMFILE
現在実行されているSASプログラムのフルパスとファイル名。このマクロ変数は、SAS Studioのコードが実行されているのと同じサーバーに保存されているSASプログラムファイルでのみ使用できます。

サブミット履歴の使用

SAS Studioには、プログラムまたはタスクの実行時ごとのエントリを記録したログが保持されています。このログ、すなわちサブミット履歴を使用して、サブミット済みの以前のバージョンのコードにアクセスできます。サブミット履歴を表示するには、プログラムウィンドウまたはタスクウィンドウでCodeタブをクリックします。ツールバーで、サブミット履歴ボタンをクリックし、表示するバージョンのコードを選択します。この以前のバージョンのコードが新しいウィンドウに表示されます。コードは、必要に応じてコピーアンドペーストできます。
注: サブミット履歴は、SAS Studioからのサインオフ時にクリアされます。

SASコードの自動フォーマット

コードエディタを使用して、コードを自動的にフォーマットし、プログラムの可読性を高めることができます。コードを自動フォーマットすると、改行が追加され、ネストレベルに従って行が適切にインデントされます。コードエディタでコードをフォーマットするには、コードのフォーマットボタンをクリックします。
たとえば、次のコードはインデントや論理的な改行がなく、読みやすくありません。
data topn;
length rank 8; label rank="Rank";
set topn; by &category descending &measure;
if first.&category then rank=0; rank+1;
if rank le &n then output;
run;
コードを自動フォーマットすると、プログラムは次のように表示されます。
data topn;
    length rank 8;
    label rank="Rank";
    set topn;
    by &category descending &measure;

    if first.&category then
        rank=0;
    rank+1;

    if rank le &n then
        output;
run;

対話型モードでの操作

対話型モードとは

SASプロシジャの中には対話型のものがあります。つまり、それらのプロシジャは、QUITステートメントをサブミットするまでアクティブ状態を維持します。SAS Studioでは、コードエディタを使用してこのようなプロシジャを他のSASプロシジャとともに対話型モードで実行できます。
対話型モードを使用することで、作成中のSASプログラムからいくつかの行を選択して実行し、その結果を使用して次の手順を決めることが可能になります。たとえば、SAS/ORのOPTMODELプロシジャでは、数学的プログラミングモデルをモデリングし、解を求めることができます。このプロシジャを対話的に実行することにより、プログラムの各部分の結果を迅速に確認し、プログラム全体を実行することなく、何らかの修正が必要であるかどうかを判断できます。
注: 対話型モードは、SAS 9.4以降のメンテナンスリリース1が稼動している場合にのみ利用できます。

プログラムを対話型モードで実行する

プログラムを対話型モードで実行するには、ツールバーで対話型モードに切り替えるボタンをクリックします。対話型モードをオフにするには、対話型モードに切り替えるボタンを再度クリックします。プログラムの表示中にモードを変更すると、そのプログラムのログおよび結果はクリアされます。また、適切なツールバーでClear Log or Clear Resultsボタンをクリックすると、ログと結果を手動でクリアできます。
プログラムを対話型モードで実行すると、そのプログラムには、ODSステートメントや%LETステートメントなどSAS Studioによって自動的に生成されたコードは追加されません。また、結果はHTMLでのみ生成されます。対話型モードでは、ログおよび結果は、既存のログおよび結果に追加されます。以前は、サブミットされたコードは、ユーザーがそのコードを終了するまでアクティブ状態でした。
たとえば、次のようなプログラムがあるとします。
proc sql;
  select * from sashelp.cars;
  
  select * from sashelp.class;
  quit;
非対話型モードでこのコードの最初の2つの行を選択してサブミットすると、コードは正常に実行されます。次にこのコードの最後の2つの行を選択してサブミットすると、PROC SQLステートメントが欠如しているためにコードの実行は失敗します。
対話型モードに切り替えて同じ手順を実行すると、最後の2つの行は正常に実行されます。これは、PROC SQLステートメントが依然としてアクティブであるためです。
注: 特定のプロシジャに関するドキュメントについては、support.sas.comのSAS Programmer's Bookshelfをご覧ください。

対話型モードのライブラリについて

対話型モードを使用すると、そのセッション内でのみ使用できる独自のライブラリのリストを持つ新規のワークスペースサーバーセッションが作成されます。対話型モードで新規ライブラリを割り当てた場合、このライブラリは対話型モードをオフにすると使用できなくなります。対話型モードと非対話モードの間でライブラリ内のデータを共有するには、SAS Studioを使用する度にライブラリが割り当てられるよう、それをautoexec.sasファイルに含める必要があります。詳細については、Autoexecファイルの編集を参照してください。
Webworkが対話モードのデフォルトの出力ライブラリです。ライブラリ参照名とテーブル名の両方を指定せずにテーブルを参照する場合、SAS Studioは、それがWebworkライブラリに格納されていると見なします。Webworkライブラリは、対話型モードと非対話モードの間で共有されています。1つのモードでWebworkライブラリで作成したデータは、他のモードでアクセスすることができます。
注: 対話モードで出力データを作成するプログラムを実行して、このデータが対話型モードと非対話型モードの両方で使用できるライブラリ(たとえばWebworkライブラリ)に保存されている場合、ユーザーインターフェイスから新しいデータを表示するにはナビゲーションペインのライブラリセクションをリフレッシュする必要があります。
Workライブラリは、対話型モードと非対話モードの間で共有されません。各ワークスペースのサーバーセッションは、独自の作業ライブラリを持っており、それらの間でデータを共有することはできません。対話モードでWorkライブラリに保存したすべてのデータは、非対話モードでWorkライブラリからアクセスすることはできません。また、データが対話モードで作成された場合、ナビゲーションペインのライブラリセクションからWorkライブラリ内のデータを表示することはできません。ただし、対話型モードでプログラムからそのデータにアクセスすることができます。

対話型モードを使用するときの注意事項

以下のリストは、対話型モードを使用するときの注意事項をまとめたものです。
  • 対話型モードで出力データを作成するプログラムを実行する場合は、ナビゲーションペインのライブラリセクションを更新して新しいデータを表示する必要があります。
  • 対話モードでWorkライブラリに作成したどのデータもナビゲーションペインのライブラリセクションから表示することはできません。ただし、プログラムでそのデータにアクセスすることができます。
  • 対話型モードは、新しいワークスペースサーバーセッションを作成するので、ワークスペースのサーバーセッションに固有の任意のオプション、マクロおよびマクロ変数、および他のデータは、対話型モードと非対話型モードとの間で共有することはできません。
  • 対話型モードでプログラムを実行すると、結果はHTMLのみで生成されます。
  • 対話型モードボタンをクリックして、個々のプログラムタブの対話型モードをオンまたはオフにすることができます。対話型モードをオンにすると、ボタンは、ツールバー上で強調表示されます。すべてのプログラムタブで対話型モードを使用したい場合、その他のアプリケーションオプションをクリックしてプリファレンスを選択します。全般をクリックして、新しいプログラムを対話型モードで開始するを選択します。このオプションを選択しない場合、対話型モードを使用する度にそれをオンにする必要があります。
前のページ|次のページ|ページの先頭へ