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カスタムポリゴンの作成

カスタムポリゴンの作成の概要

SAS Visual Analyticsでのカスタムポリゴンの配置には、一連のステップが含まれます。提供されるSASプログラムでほとんどのステップが実行されるので、状況によってわずかな変更を加えるだけですみます。使用するポリゴンデータセットとコードの実行環境に応じて、コードの変更が必要になることがあります。
登録が完了したら、SAS Web Analyticsでカスタムポリゴンをアクセス可能にする前に、SAS Web Application Serverを再起動する必要があります。
注: 処理の前に、ATTRLOOKUPテーブルとCENTLOOKUPテーブルのバックアップを作成する必要があります。予期しない結果が生じた場合、元のテーブルを復元することができます。
カスタムポリゴンを作成するには、次の高レベルなステップを実行します。
  1. カスタムポリゴンデータセットを含めるライブラリを作成します。 MAPSCSTMライブラリを参照してください。
  2. 追加するポリゴンデータを取得します。データはEsriシェープファイルのファイル形式にする必要があります。
  3. カスタムポリゴン配置プログラムはsupport.sas.com/rnd/datavisualization/vageo/va74polygons.sasでダウンロードしてください。
  4. カスタムポリゴン配置プログラムで、カスタムポリゴンのライブラリ参照名とマクロ変数を定義します。
  5. 必要に応じて、カスタムポリゴン配置プログラムのステップ2でPROC SQLステートメントを変更して、ルックアップ値が一意であることを確認します。
  6. カスタムポリゴン配置プログラムを実行します。
  7. Webアプリケーションサーバーを再起動します。

MAPSCSTMライブラリ

カスタムポリゴンを作成する前に、カスタムポリゴンデータセットを含むMAPSCSTMライブラリを定義する必要があります。このライブラリの推奨場所は、SASHOME/SASFoundation/9.4/mapscstmまたはデフォルトのMAPSGFKライブラリと同じディレクトリの場所内です。LIBNAMEステートメントをappserver_autoexec_usermods.sasファイルに含めます。これは、デフォルトでは、このディレクトリを参照するconfig-dir/Lev1/SASAppにあります。SAS Visual Analyticsの配置が複数のサーバーコンテキストで実行される場合は、各サーバーコンテキストのファイルにLIBNAMEステートメントを追加します。
autoexecファイルの変更後、SAS Object Spawnerを再起動します。
注: ポリゴンデータセットを作成するには、MAPSCSTMライブラリを含むディレクトリに対する書き込みアクセス許可が必要です。

カスタムポリゴン配置プログラム

カスタムポリゴンは、support.sas.com/rnd/datavisualization/vageo/va74polygons.sasで入手可能なSASプログラムを使用してSAS Visual Analyticsに配置できます。この章のプログラム例では、カスタムポリゴン配置プログラムも取り上げます。
SASプログラムの最初のセクションでは、プログラムの入力と出力を指定するマクロ変数の値が設定されます。
次のマクロ変数を指定します。
REGION_SHP_FILE
サーバー上のシェープファイルの名前を指定します。後でPROC MAPIMPORTを使用してファイルをSASにインポートします。
REGION_SHP_ID_COL
各ポリゴンの重複しないIDを表すポリゴンデータセット内の列を指定します。
REGION_SHP_NAME_COL
各ポリゴンの名前を表すポリゴンデータセット内の列を指定します。
REGION_SHP_DENSITY
出力ポリゴンデータの座標密度を指定します。1 (低)から10 (高)の間の値を指定します。通常、標準レポートでは5以下の値をお勧めします。一般に、密度値が高くなると、レポートレンダリングのパフォーマンスが低下し、より多くのブラウザメモリが必要になります。
REGION_LABEL
追加されるカスタムポリゴンのセットのラベルを指定します。これらのカスタムポリゴンを識別するためにSAS Visual Analyticsでラベルが使用されます。
REGION_PREFIX
以前はATTRLOOKUPデータセットで使用されていなかったカスタムポリゴンに2文字の識別子を指定します。識別子値がすでに使用されている場合、配置プログラムによってエラーメッセージが表示されます。
REGION_ISO
以前はATTRLOOKUPデータセットで使用されていなかったカスタムポリゴンに、0から999までの(両端の値を含める)数値識別子を指定します。識別子値がすでに使用されている場合、配置プログラムによってエラーメッセージが表示されます。
REGION_DATASET
出力ポリゴンデータセットの場所と名前を指定します。
ヒント
ArcGISソフトウェアなしでEsriシェープファイルの内容を読み取るには、MAPIMPORTプロシジャを使用してシェープファイルをSASに読み込み、CONTENTSまたはPRINTプロシジャを使用してデータを表示します。詳細については、MAPIMPORT(SAS/GRAPH: Mapping Reference)を参照してください。
注: ポリゴンデータセットに使用されるMAPSCSTMライブラリは、手動で作成する必要があります。詳細については、MAPSCSTMライブラリを参照してください。
また、IDLABEL (IDNAME)の値が一意であることを確認する必要があります。配置プログラムのステップ2で、必要に応じてPROC SQLステートメントを編集して、値を一意にします。たとえば、例2: 米国の郡のステップ2で、シェープファイルの2つの列を連結して一意の値を作成します。

出力データセット

プログラムが正常に完了すると、MAPSCSTMライブラリに2つのデータセットが作成され、必要なレコードがATTRLOOKUPおよびCENTLOOKUPテーブルに追加されます。
プライマリデータセットは、ポリゴン配置プログラムでREGION_DATASETマクロ変数によって指定されます。たとえば、例1のプライマリデータセットはMAPSCSTM.DE_ZIP1です。プライマリデータセットには、カスタムポリゴンの生成に必要なID変数と座標値がすべて含まれています。
検証データセットはプライマリデータセットと同じ名前になり、そのデータセット名の最後に文字列_VALIDATEが追加されます。たとえば、例1の検証データセットはMAPSCSTM.DE_ZIP1_VALIDATEです。検証データセットには、各ポリゴンに対して1つのオブザベーションが含まれます。これには、プライマリデータセットのIDおよびIDNAME変数に対応する値に加えて、ランダムに生成されたメジャー値が含まれます。SAS Visual Analyticsで検証データセットを使用すると、個々のポリゴンおよびカスタムポリゴンデータ全体の生成のテストと検証を行えます。 SAS Visual Analyticsでのカスタムポリゴンのテストを参照してください。
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最終更新: 2018/10/24