SAS/ACCESS 9.4 Interface to PC Filesを使用して、PCファイルを元のソース形式とSASデータセット間で交換(インポートとエクスポート)できます。ファイルのネイティブPC形式とSASデータセット間の移動は、IMPORT/EXPORTプロシジャ、インポート/エクスポートウィザード、またはLIBNAMEステートメントを使用して行われます。
SAS/ACCESS 9.4では、Microsoft Excel XLSXファイルをサポートするために複数の拡張が行われました。たとえば、新しいMicrosoft Excel XLSXワークシートを既存のワークブックに追加したり、ワークブック内の既存のワークシートを置き換えたりできます。Excel
XLSXファイルはUNIXに直接エクスポートできます。このリリースでは、DBMS=XLSXを指定すると、PC Files Serverにアクセスすることなく、直接、UNIX環境とMicrosoft
Windows環境にあるExcelワークブックの読み取りと書き込みが行えます。
IMPORTとEXPORTプロシジャで使用されるステートメントのRANGE=、SHEET=、GETNAMES=、GUESSINGROWS=が更新されました。RANGE=とSHEET=によるMicrosoft
Excel XLSXファイルの名前の特殊文字の処理方法が変更されました。
EXPORTプロシジャでサポートされたENCRYPTKEY=オプションは、AES暗号化SASデータセットのエクスポートに必要なキー値を指定します。Base SAS
ENCRYPTKEY=データセットオプションのサポートも追加されました。
SAS/ACCESS 9.4は、バージョン7以降の形式で保存されたJMPファイルからデータをインポートし、バージョン7以降の形式のJMPファイルにSASデータをエクスポートします。これらの新しいファイル形式のサポートによって、JMP
Graph Builder iPadなどのアプリケーションからJMPファイルにアクセスできるようになります。SAS/ACCESS 9.4では、32,767を超える変数を含むJMPファイルのインポートとエクスポートもサポートされます。JMP変数名の最大長は255文字です。
SAS/ACCESSライセンスがなくても、JMPファイルに対してBase SAS IMPORTとEXPORTプロシジャを使用できるため、前述の情報はSAS 9.4にも適用されます。
以前のSASリリースでは、JMPファイルのインポートとエクスポートにMETAステートメントが使用されていました。SAS 9.4では、このステートメントはサポートされなくなりました。かわりに、拡張属性が自動的に使用されます。拡張属性がファイル内にある場合、そのファイルのインポートまたはエクスポート時に、自動的に新しいファイルに転送されます。たとえば、拡張属性のあるJMPファイルをインポートすると、その属性は自動的に新しいSASデータセットに付加されます。
ROWSTATEデータ型はJMPによって生成され、複数の行レベルの特性の保存に使用されます。JMPファイルに行の属性情報が含まれる場合、PROC IMPORTでは、この情報が_rowstate_という名前の新しい変数として保存されます。EXPORTプロシジャで_rowstate_という名前の列が見つかると、その列は出力JMPファイルで行の属性情報に変換されます。詳細については、SAS/ACCESS Interface to PC Files: Referenceの“JMP Data Types”を参照してください。
SAS/ACCESS 9.4から、Stataファイルをインポートする場合、複数のStata欠損値を読み込み、.aから.zまでやシングルドット(.)などの複数のSAS特殊欠損値に27欠損値までマッピングすることができます。
PC Files Serverを64ビットまたは32ビットWindowsオペレーティングシステムにてMicrosoft WindowsサービスまたはWindowsアプリケーションとして操作できます。SAS/ACCESS 9.4からは、マシンにMicrosoft OfficeまたはACEドライバが未インストールの場合、64ビットバージョンのSAS PC Files Serverがデフォルトになります。詳細については、SAS PC Files Server: Installation and Configuration Guideを参照してください。(このドキュメントは、SAS 9.4M2から使用できるようになりました。)
SAS/ACCESS 9.4M2 Interface to PC FilesにXLSXと呼ばれる新しいSAS LIBNAMEエンジンが追加されています。これにより、Microsoft
Excel XLSXファイルと、Linux、UNIX、およびMicrosoft Windows動作環境上のSASとのデータの読み取りと書き込みを直接行えます。
SAS/ACCESS 9.4M4 Interface to PC Filesで、XLSXファイル形式のMicrosoft Excelファイルの作成がサポートされます。