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一元配置分散分析タスク

一元配置分散分析タスクについて

一元配置分散分析(ANOVA)タスクでは、単一の連続従属変数に対する、単一のカテゴリ変数の平均値間の差異を検定し、グラフを作成します。
一元配置分散分析タスクを使用すると、次のような作業を行うことができます。
  • ムラサキツメクサの窒素含有量に対する細菌の効果の研究。因子は細菌の菌株、その水準の数は6です。
  • 3つの異なるブランドのバッテリの寿命の比較。因子はブランド、その水準の数は3です。
注: このタスクを使用するには、SAS/STATが必要です。

例: MPG_Highwayの平均の差の車種別検定

この例では、6つの車種について、1ガロン当たりの高速道路走行距離の平均の差を調べます。
この例を作成するには、次の操作を実行します。
  1. タスクセクションで、統計量フォルダを展開し、一元配置分散分析をダブルクリックします。一元配置分散分析タスクのユーザーインターフェイスが開きます。
  2. データタブで、SASHELP.CARSデータセットを選択します。
  3. 次の役割に列を割り当てます。
    役割
    列名
    従属変数
    MPG_Highway
    カテゴリ変数
    種類
  4. タスクを実行するには、実行をクリックします。
結果の一部を次に示します。
表形式の出力の例
MPG_Highwayの分布

役割へのデータの割り当て

一元配置分散分析タスクを実行するには、次の役割に列を割り当てる必要があります。
役割名
説明
従属変数
連続数値列を指定します。
カテゴリ変数
グループのレベルを示す値が含まれている文字列または数値列を指定します。この役割に割り当てる列には、2つ以上の異なる値が含まれている必要があります。

オプションの設定

オプション名
説明
分散の等分散性
検定
実行する検定の種類を指定します。有効な値は次のとおりです。
None
検定を実行しないことを指定します。
Bartlett
データが正規分布である場合に、Type Iの誤差率を正確に計算します。
検定(続き)
Brown & Forsythe
Leveneの検定の一種です。等分散を調べる際は、グループの中央値からの絶対偏差に基づいて行います。この検定は分散の差異を調べるのに適していますが、データに大きなグループが複数含まれている場合はリソースの消費量が大きくなります。
Levene
2乗残差を計算して等分散を調べます。Leveneの検定は分散の等分散性の標準検定と考えられています。これがデフォルトです。
O'Brien
O'Brienの検定(2乗残差を使用するLeveneの検定を変更したもの)を指定します。
Welch's variance-weighted ANOVA
重み付き分散を使用してグループの平均を検定します。等分散の仮定が満たされない場合にこの検定を使用できます。
比較
次の比較手法から選択できます。
Bonferroni
主効果のすべての平均値に対して平均値間の差を求めるBonferroniのt検定を実行します。
Duncanの多重比較
主効果のすべての平均値に対してDuncanの多重比較検定を実行します。
Dunnett 両側
Dunnettの両側t検定を実行して、主効果のすべての平均値について、単一の対照群と比較して、任意の処理群に有意差がないかどうかを調べます。
Dunnett左側
Dunnettの片側t検定を実行して、対照群に対して、任意の処理群が有意に小さいかを調べます。
Dunnett右側
Dunnettの片側t検定を実行して、対照群に対して、任意の処理群が有意に大きいかを調べます。
Gabriel
主効果のすべての平均値に対して、Gabrielの多重比較プロシジャを実行します。
Nelson
最小二乗平均を使用してすべての差異を分析します。
Ryan-Einot-Gabriel-Welsch
主効果のすべての平均値に対して、Ryan-Einot-Gabriel-Welschの多重比較検定を実行します。
Scheffé
主効果のすべての平均値に対して、Schefféの多重比較プロシジャを実行します。
Sidak
主効果のすべての平均値に対して、Sidakの不等式により調整した水準を使用して平均値間の差異を調べる、対応のあるt検定を実行します。
Student-Newman-Keuls
主効果のすべての平均値に対して、Student-Newman-Keulsの多重比較検定を実行します。
Least significant difference (LSD)
主効果のすべての平均値に対して、対応のあるt検定を実行します。セルのサイズが等しい場合、この検定は、Fisherの最小有意差検定と同等になります。
Tukey
主効果のすべての平均値に対して、Tukeyのスチューデント化範囲検定(HSD)を実行します。グループサイズが異なる場合、これはTukey-Kramer検定になります。
選択した検定の有意水準を指定することもできます。
ブロット
デフォルトでは、結果に箱ひげ図、平均値プロットおよび最小二乗平均差のプロットが含まれます。パネルに表したり個々のプロットとして表示できる診断プロットを含めることもできます。
また、これらのプロットに含める最大点数を指定することもできます。

出力オプションの設定

出力データセットを作成するかどうかを指定できます。出力データセットに含める値を指定することもできます。予測値、残差、標準誤差、影響統計量を含めることができます。
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