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YRDIF関数

指定した日数計算規則に従って2つの日付の差を年単位で返します。人の年齢を返します。

カテゴリ: 日付と時間

構文

必須引数

start-date

開始日を識別するSAS日付値を指定します。

end-date

終了日を識別するSAS日付値を指定します。

オプション引数

basis

SASで日付の差(人の年齢)が計算される方法を記述する文字定数、変数または式を指定します。有効な文字列は次のとおりです。

'30/360'

年数の計算で30日の月と360日の年を指定します。各月または年の実際の日数に関係なく、各月は30日、各年は360日とみなされます。

別名 '360'
ヒント いずれかの日付が月末になる場合、その日は30日の月の最終日として扱われます。

'ACT/ACT'

年数の計算には、日付間の実際の日数を使用します。この値は、365日の年の日数を365で除算して得た値と、366日の年の日数を366で除算して得た値を足して計算されます。

別名 'Actual'

'ACT/360'

年数の計算には、日付間の実際の日数を使用します。この値は、各年の実際の日数に関係なく、日数を360で除算して計算されます。

'ACT/365'

年数の計算には、日付間の実際の日数を使用します。この値は、各年の実際の日数に関係なく、日数を365で除算して計算されます。

'AGE'

人の年齢が計算されることを指定します。

第3引数を指定しない場合、AGEがbasisのデフォルト値になります。

詳細

会計アプリケーションでのYRDIFの使用

基本

YRDIF関数は、第3引数basisが存在する場合に、確定利付証券の利息を計算するために使用できます。指定した日数計算規則に従って2つの日付の差を返します。

ACT/ACT基準を使用する計算

ACT/ACT基準を使用するYRDIF計算では、365日の年と366日の年の両方が考慮されます。たとえば、n365が365日の年の開始日から終了日までの日数と等しく、n366が366日の年の開始日から終了日までの日数と等しい場合、YRDIF計算はYRDIF=n365/365.0 + n366/366.0として計算されます。この計算は、金融関係の文献に記されている一般に理解されているACT/ACT日数計算基準に対応します。basisの値には、他に30/360、ACT/360およびACT/365があります。各基準には、特定の金融商品の利息の支払いを計算するために従う必要がある明確な意味があります。

人の年齢の計算

YRDIF関数で人の年齢を計算できます。最初の2つの引数start-dateend-dateは必須です。basisの値がAGEの場合、YRDIFは年齢を計算します。年齢の計算では、うるう年が考慮されます。basisのその他の値は、人の年齢の計算には無効です。

例1: Basisに基づいた年の差の計算

次の例では、YRDIFはbasisの各オプションに基づいて2つの日付の差(年数)を返します。
data _null_;
   sdate='16oct1998'd;
   edate='16feb2010'd;
   y30360=yrdif(sdate, edate, '30/360');
   yactact=yrdif(sdate, edate, 'ACT/ACT');
   yact360=yrdif(sdate, edate, 'ACT/360');
   yact365=yrdif(sdate, edate, 'ACT/365');
   put y30360= / yactact= / yact360= / yact365= ;
run;
次の出力がログに書き込まれます。
y30360=11.333333333 yactact=11.336986301 yact360=11.502777778 yact365=11.345205479

例2: 人の年齢の計算

YRDID関数で3つの引数を使用して人の年齢を計算できます。第3引数basisの値はAGEにする必要があります。
data _null_;
   sdate='16oct1998'd;
   edate='16feb2010'd;
   age=yrdif(sdate, edate, 'AGE');
   put age= 'years';
run;
次の出力がログに書き込まれます。
age=11.336986301 years

関連項目:

関数:

参考文献

“Day count convention.” Wikipedia, 2010. URI: Day count convention.
ISDA International Swaps and Derivatives Association, Inc. “EMU and Market Conventions:Recent Developments.” 1998. Wikipedia. URI: EMU and Market Conventions:Recent Developments.
Mayle, Jan. 1994. Standard Securities Calculation Methods – Fixed Income Securities Formulas for Analytic Measures. 2巻 NY, NY: Securities Industry Association.
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