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SPD Engineを使用したSASデータの編成

SPD EngineのSASデータの編成方法

SPD Engineでハイパフォーマンス処理のためにデータが編成されるので、SPD EngineデータセットはデフォルトBase SAS Engineデータセットと物理的に異なります。デフォルトBase SAS Engineでは、ファイルのデータとデータディスクリプタ(メタデータ)の両方が含まれる単一データファイルにデータが格納されます。SPD Engineでは、データとデータディスクリプタに対して別々のファイルが作成されます。さらに、データセットにインデックスが付いている場合、SPD Engineで、インデックスごとに2つずつインデックスファイルが作成されます。これら4種類のファイルのそれぞれがSPD Engineコンポーネントファイルと呼ばれ、それぞれの識別ファイル拡張子が存在します。
メタデータは単独の物理ファイルですが、複数の物理ファイルを占有する場合もあり、各ファイルはファイル名に.mdfを持ちます。データコンポーネントは一つ以上の物理ファイルで、各ファイルはファイル名に.dpfを持ちます。インデックスが定義されるとインデックスコンポーネントが作成され、各インデックスは2つの物理ファイルを持ちます。
  • ファイル名に.hbxを持つファイル
  • ファイル名に.idxを持つファイル
これらのコンポーネントファイルのそれぞれを1つ以上の物理ファイルで構成し、コンポーネントが複数のボリュームにわたっていても1つの論理ファイルとして参照するようにできます。たとえば、SPD Engineでは、データを含む物理ファイルを多数作成できますが、データを含むファイルを、SPD Engineデータセットの単一データコンポーネントとして参照できます。
メタデータコンポーネントとインデックスコンポーネントは、次の2点がデータコンポーネントと異なります。
  1. PARTSIZE=オプションを使用してデータコンポーネントファイルの固定長パーティションサイズを指定できます。メタデータコンポーネントまたはインデックスコンポーネントのパーティションサイズは指定できません。
  2. データコンポーネントファイルは、すべての定義パスにわたって周期的に作成されます。メタデータコンポーネントファイルとインデックスコンポーネントファイルは、シングル定義パスで、そのパスがいっぱいになるまで作成され、その後で次の定義パスが使用されます。

メタデータコンポーネントファイル

SPD Engineデータセットでは、説明的なメタデータが、ファイル拡張子.mdfのファイルに格納されます。通常、SPD Engineデータセットの.mdfファイルは1つだけです。その.mdfファイルには、その他のコンポーネントファイルすべてのパス名が含まれます。

インデックスコンポーネントファイル

ファイルにインデックスが付いている場合、SPD Engineでは、インデックスごとに2つずつのインデックスファイルが作成されます。これらの各ファイルにインデックスの特定ビューが含まれます。
  • .hbxファイル拡張子の付いたインデックスファイルには、グローバルインデックスが含まれます。
  • .idxファイル拡張子の付いたインデックスファイルには、セグメントインデックスが含まれます。

データコンポーネントファイル

SPD Engineデータセットのデータコンポーネントでは、パスまたはデバイスごとにファイル(パーティション)が1つだけではなく複数存在する可能性があります。これらの各パーティションは固定長で、その長さはSPD Engineデータセットの作成時にユーザーによって指定されます。
データコンポーネントファイルのサイズ指定によって、アプリケーションのパフォーマンスを調整できます。パーティションとはスレッド化可能単位です。すなわち、各パーティション(ファイル)は1スレッドで読み取られます。SPD Engineファイルの作成とロードでは、SPD Engineでのデータ、メタデータおよびインデックスの格納に関する詳細を提供します。
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