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用語集

CPUバウンドアプリケーション
パフォーマンスがデータ計算の実行可能速度に制約されるアプリケーション。複数のCPUとスレッドテクノロジによってこの問題を軽減できます。
I/Oバウンドアプリケーション
パフォーマンスが処理データの配信可能速度に制約されるアプリケーション。複数のCPU、分割I/O、スレッドテクノロジ、RAID (redundant array of independent disks)テクノロジ、またはこれらの組み合わせによって、この問題を軽減できます。
RAID
redundant array of independent disks (RAID)
安価で大容量のデータを記憶でき多数のディスクで構成されるインタリーブ記憶システムの一種。RAIDでは複数のレベルを使用できます。たとえば、レベル0のRAIDでは、2つ以上のハードドライブが結合されて1つの論理ディスクドライブになります。さまざまなRAIDレベルで、それぞれ異なる冗長性と記憶容量が提供されます。また、同じデータが異なる場所に格納されるため、I/O操作を同時進行させられます。その結果、パフォーマンスが向上する場合があります。 関連項目: 冗長性.
SAS Scalable Performance Data Engine: (SPD Engine)
データを効率化されたファイル形式に編成し、データのアプリケーションへの迅速な配信を可能にするSASエンジン。 関連項目: 並列I/O, 並列処理.
sasroot
サイトまたはコンピュータでSASがインストールされているディレクトリまたはフォルダの名前を示す表記。
SMP
SPD Engine
SPD Engineデータセット
SPD Engineで作成されるデータセットで、コンポーネントファイルが4つまで含まれます(データ用が1つ、メタデータ用が1つ、任意のインデックス用が2つ)。最小コンポーネントファイル数は、データとメタデータの2つです。SPD Engineのファイル編成では、データとメタデータは分けられます。
SPD Engineデータファイル
SPD Engineデータセットのデータコンポーネント。SASデータファイルとは対照的に、SPD Engineデータファイルに含まれるのはデータのみです。メタデータは含まれません。SPD Engineでは、データビューはサポートされません。 関連項目: SPD Engineデータセット.
WHERE式
オブザベーションの選択基準を定義する、WHERE句内の構文文字列。たとえば、会員データベースでは、式"WHERE member_type=Senior"によって、すべてのシニア会員が返されます。 関連項目: 複合WHERE式.
解決時間
タスクの完了に必要な経過時間。解決時間の測定値は、異なるコンピューティング環境におけるソフトウェアアプリケーションのパフォーマンス比較に使用されます。言い換えれば、スケーラビリティの測定に使用されます。 関連項目: スケーラビリティ.
起動
プロセスまたはプロセススレッド(軽量プロセススレッド(LWPT)など)を開始すること。 関連項目: スレッド.
軽量プロセススレッド
通常はオペレーティングシステムコールによって個別に作成および制御される単一スレッドサブプロセス。複数の軽量プロセススレッドは、対称型マルチプロセッシング(SMP)ハードウェアかまたはスレッド対応オペレーティングシステムで一度にアクティブにできます。
コントローラ
コンピュータと、ディスクやRAIDなどの周辺デバイスとの間の相互作用を管理するコンピュータコンポーネント。たとえば、コントローラでは、CPUとディスクドライブとの間のデータI/Oが管理されます。コンピュータには多くのコントローラを含められます。1つのCPUで2つ以上のコントローラに命令できます。また、1つのコントローラで複数のディスクに命令できます。
サーバースケーラビリティ
複数のクライアント要求を同時に処理するためにSMPハードウェアとスレッド処理を利用するサーバー機能。したがって、SMPハードウェアで提供される計算能力が増加すると、それに比例して時間単位ごとの処理可能トランザクション数が増加します。 関連項目: 対称型マルチプロセッシング.
冗長性
障害またはエラー、あるいはその両方の影響を最小限に抑えるために、複数の交換可能な構成要素が提供されるというコンピューティングシステムの特性。たとえば、データが(RAIDなどで)冗長的に格納されている場合、1つのディスクが失われても、そのデータは別のディスクではなおも使用可能です。 関連項目: redundant array of independent disks.
スケーラビリティ
コンピューティング環境の変化や、計算、ユーザー、またはデータの量の変化にかかわらず、ソフトウェアアプリケーション十分に機能させてパフォーマンスの損失を最小限に抑える機能。スケーラブルなソフトウェアでは、SMPハードウェアおよびスレッド処理の使用によってもたらされるような計算機能の増大を最大限に活用できます。 関連項目: スケーラブルなソフトウェア.
スケーラブルなソフトウェア
SMPハードウェアの計算機能の増大に予測どおりに対応するソフトウェア。たとえば、CPU数を増加した場合、CPUバウンドの問題解決までの時間は、それに比例して減少します。また、I/Oシステムのスループットが増加した場合、I/Oバウンドの問題解決までの時間は、それに比例して減少します。
スレッド
オペレーティングシステムによりスケジューリング可能な処理の最小単位。
スレッドI/O
速度増加のために複数のスレッドによって実行されるI/O。スレッドI/Oでパフォーマンスを大幅に向上させるには、I/Oを実行しているアプリケーションにもデータの迅速な処理能力が必要です。 関連項目: I/Oバウンドアプリケーション, スレッド.
スレッド処理
CPUバウンドアプリケーションの速度を向上させるために複数のスレッドで実行される処理。 関連項目: CPUバウンドアプリケーション, 対称型マルチプロセッシング.
スレッド処理
データ処理かまたはデータI/Oのハイパフォーマンステクノロジです。この場合、タスクがスレッドに分割され、1つ以上のCPUの複数のコアで同時実行されます。
スレッド対応オペレーティングシステム
複数のCPUによる共有メインメモリ領域への対称アクセスの調整が可能なオペレーティングシステム。この調整アクセスによって、同じプロセスのスレッドが非常に効率的にデータを共有できるようになります。
スレッド対応プロシジャ
スレッドI/Oまたはスレッド処理をサポートするSASプロシジャ。
ソートインジケータ
データセットを並べ替えるかどうか、どのように並べ替えたか、および並べ替えが検証されたかどうかを示すデータファイルの属性。ソートインジケータは特に次の情報を示します。1) 並べ替えに使用されたBY変数。2) 文字変数に使用された文字セット。3) 使用された文字変数の照合順序。 4) 並べ替え情報が検証されたかどうか。この属性は、データファイルディスクリプタ情報に格納されます。プロセスの一部としてデータの並べ替えを必要とするSASプロシジャはすべて、ソートインジケータを使用します。
対称型マルチプロセッシング (SMP)
I/O速度と処理速度の向上を可能にするハードウェアとソフトウェアのアーキテクチャの一種。SMPマシンには、複数のCPUとスレッド対応オペレーティングシステムが搭載されています。SMPマシンは通常、複数のコントローラ、およびコントローラごとの複数のディスクドライブで構成されます。
データパーティション
データが含まれる物理ファイルで、SAS Scalable Performance Data Engineデータセットのデータコンポーネントから成る物理ファイルのコレクションの一部。 関連項目: パーティション.
パーティション
複数のデバイスやディレクトリにわたる論理ファイルの一部または全部。SPD Engineでは、パーティションは1つの物理ファイルです。データファイル、インデックスファイル、メタデータファイルはすべて分割可能で、その結果、それぞれデータパーティション、インデックスパーティション、メタデータパーティションが生成されます。ファイルの分割によって、非常に大きなデータセットでパフォーマンスの向上が可能になります。 関連項目: データパーティション.
複合WHERE式
WHERE X=1とY>3などのように、2つ以上の演算子を含むWHERE式。 関連項目: WHERE式.
プライマリパス
SPD Engineメタデータファイルが格納される場所。複数CPUのパフォーマンス向上を活用するために、その他のSPD Engineコンポーネントファイル(データファイルとインデックスファイル)は別の記憶域パスに格納されます。
ブロック
データセット内のオブザベーションのグループ。ブロックを使用すると、スレッド対応アプリケーションで、オブザベーションの読み取り、書き込みおよび処理が、個別オブザベーションとして実施される場合よりも迅速に行えます。
並列I/O
複数のCPUと複数のコントローラを利用した入出力方法で、コントローラごとに複数のディスクを使用して、独立したスレッドでデータの読み取りや書き込みを行います。
並列処理
大きなジョブを分割し、複数のCPUで同時実行可能な複数の小さなジョブにする処理方法。 関連項目: スレッド処理.
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